花言葉の由来
フランスでは、花言葉のことを「セラム」といっていますが、これはアラビア語の「挨拶」という意味で、

ペルシャやアラビアからこの風習が西洋に伝わったことを物語っています。

花(この場合は、樹木、花、果実などの全体が含まれます)に、特別な意味が与えられていて、

様々な思想や感情をあらわすのに使う風習は、東洋にも西洋にも古くからあります。

日本でも、ナンテンは「難転」(災難をそらす)という意味で、縁起の良い植物であり、

正月に飾るダイダイは、その家の血筋が代々続くという意味で、これらも縁起の良い植物になっています。

その他、松・竹・梅、5月の節句のヨモギとショウブなども、古くからわが国の民族にとけこんだ植物です。

西洋でも同じで、バラは美のシンボル、ユリは純潔、スミレは謙遜、ローレル(月桂樹)は光栄、

オリーブは平和、カシワの木は愛国心をあらわしています。

このような花のシンボルを利用して、手紙の代わりにやりとりする風雅な遊びが元になって、

たくさんの樹木や花や果実に、ひそかな、隠れた意味が与えられるようになったのが花言葉です。

アサガオ
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Morning glory

愛・情・心の落ち着き・愛撫

アザミ
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Thistle

厳格・耐乏・批評家
アジサイ
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Hydrangea

冷ややかな美・あなたは美しいが冷淡だ・忍耐強い愛情

イチジク
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Fig

謙遜・感謝・良いもてなし・庇護
イバラ
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Thorn

厳しさ・良心の呵責・呑気・無頓着
オジギソウ
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Mimosa

敏感・羞恥心
オシロイバナ
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Marvel-of-Pere

ペルーの不思議・臆病
オリーブ
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Olive

(日本ではカンランといっている)

平和と安全のシンボル

*旧約聖書によると、ノアの箱舟から放たれたハトが、くちばしにオリーブの若葉をくわえて戻ってきたので、

大洪水がひいたことを知ったと記されています。その伝説が元になってこの花言葉がついたのだそうです。
オレンジ
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Orange

物惜しみしないこと・寛大・純粋・愛らしさ・結婚式の祝宴・華美・華麗
カエデ
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Maple

保存・蓄えておく・回収

*樹液から楓糖を作るところから、この花言葉の意がきています。
カトレア
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Cattleya

成熟した年配の人の魅力・品格の備わった既婚婦人の優美
カシ
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Oak

葉は、「勇気」「力」
木は、「歓待」「愛国」「長寿」
花は、「強い道徳」「保護」「祖国愛」「権力」

*オークは、辞典には「カシ属、カシワ属、ナラ属、ナラ材」となっており、

植物学者は、「カシワ(槲・柏)」だといっています。
カーネーション
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Carnation

赤は、「私の哀れな心」

縞のあるものは、「拒絶」「恋の拒絶」

黄色は、「軽蔑」

白は、「貞節」「若い娘」

ばら色は、「感動」「あらゆる試練に堪えた誠実」

ヒナゲシのような紅色ものは、「恐怖」
カンナ
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Canna

二人の若い愛人のように快活
キョウチクトウ
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Oleander 夾竹桃

注意・危険・美と善良

花は、「確実な幸福」「燃えるような欲望」

白い花は、「恋をする決心がつかない」「清浄無垢」
キンセンカ
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Marigold 
金盞花

庭に咲くキンセンカは、「不安・疑惑」「嫉妬」「苦しみ」

雨の日のキンセンカは、「注意・予防」

頭につけると、「暗い悲しみ」

胸につけると、「嫉妬」

*イギリスでは、聖母マリアの祭日にはいつもこの花が咲いているということから、

「マリーゴールド」(マリア様の黄金の花)と呼んでいます。

*現在では、ひまわりが(サンフラワー 太陽花)と呼ばれていますが、コロンブスがアメリカを発見する以前には、

このキンセンカが「太陽花」と呼ばれていました。フランスではこの花のことを、スーシ(
Souciラテン語で、

太陽を追い払うという意味)と呼んでいます。
クチナシ
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Gardenia

男性が胸に飾る花・「洗練」
グラジオラス
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Gladiolus

葉が剣に似ているので、「武装の準備ができた」という言葉がついてます。

他に、花期の長いことから、「忘却」という言葉もあります。

クレマチス
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Clematis 鉄線

精神の美しさ・人工の美しさ・手くだ

葉にも、貧弱の意がります。
クローバー
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Clover

三つの葉は、は、「希望・信仰・愛情のしるし・残る1葉は幸福」といわれている四つ葉のクローバーが

幸福をもたらすという言い伝えがあります。

これにちなんでイギリスの花言葉では、「私のものであれ」「幸運」を意味し、

フランスでは、「私は幸福を望んでいいかしら」「誘惑」という意味になっています。

*レッド・クローバー(アカツメクサ)は、「勤勉・生産」「神意・摂理」

白クローバー(白ツメクサ)は、「私のことを思ってください」「約束」

クリムソン・クローバー(真っ赤な花が咲く)は、「快活なだけでなく、善良である」

という意味になっています。
ケイトウ
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Cockscomd

雄鶏のとさかという意味

オシャレ・気取り・特異なこと・警戒

*いずれも、オンドリに関係した意味です。
コスモス
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Cosmos

乙女の真心

赤は、「愛情」

白は、「純潔・優美」
サクラ
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Cherry

木には、「良き教育」「独立」

花には、「精神的な美」「不誠意」「ごまかし」「私を忘れないで」
ザクロ
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Pomegranate

節操・結合・協同・野心

花は、成熟したエレガンス・不遜・高慢・自尊心
サボテン
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Cactus

偉大・熱さ・私は燃えている
ジギタリス
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Digitalis

(ゴマノハグサ科)

不誠実・健康に適する

*ジギタリス学名で、一般的にはキツネノテブクロ(
Foxglove フォックスグラブ)と呼ばれています。

その葉が利尿剤、心臓病の薬に使われており、使用を誤ると死を招くといわれていました。
ジェラニウム
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Geranium

謙虚・お上品ぶり・尊敬・信頼
ジニア
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Zinnia 百日草

不在の友を思う・注意を怠るな

*どちらも花期の長いことに関連しているものです。
シネラリア
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Cineraria

かつて花屋さんでは、「シ(死)」の発音をさけて、サイネリアと呼んでいました。

花言葉は、「つねに快活」
ジャスミン
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Jasmin

温和・愛嬌のあること

白い花に、「あなたはおとなしい」「無邪気・清浄無垢」「知恵」

スペイン・ジャスミン(イタリアン・ジャスミンともいう)は、「官能的」「快楽・肉感」

スウィートピー
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Sweetpea

別離・デリケートな喜び・繊細・優美

*別離・・・は、花の形が蝶の飛び立つ姿に似ているところからきている言葉です。
スイレン
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Water lily または、Pond lily

純粋・信頼

白い花は、冷たさ・滅亡
スズラン
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Lily of the valley 谷のユリ

幸福が戻ってくる・意識しない美しさ・純粋・デリカシー

*スズランは、春の訪れを告げる花なので、「幸運が戻ってくる」をあらわしています。

*パリでは、5月1日にこの花を贈ると、受け取った人に幸福が訪れるといわれ、

この花を贈ることが年中行事になっています。
スミレ
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Violet

真実の花・恋の真実

青スミレ(青は聖母の服の色)は、「誠実・貞操・愛」

ニオイスミレは、「謙遜・控え目・気が小さい・臆病・潔白・羞恥心」

白スミレは、「無邪気な恋・純潔・清浄」

葉に包まれたスミレの花束は、「ひそかな恋」
ダーリア
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Dahlia

エレガンスと品位・華美・不安定・移り気
タンポポ
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フランスでは、Dent de lion ダン・ドゥ・リオン (ライオンの歯)と呼ばれ、

イギリスではそれが訛って、
Dandelion ダンデライオンと呼ばれています。

子供や若い娘が、吉か凶かをかわるがわる唱えて、種子の綿毛を吹き飛ばし、

最後に1本残った時に、唱えた言葉で運を占う風習があるので、

「神託」または、「田舎の神託」を意味し、綿毛がふわふわ飛んでいくので、

「別離」「軽いこと」「軽率・無鉄砲」「無分別・無定見」等の意味もあります。
チューリップ
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Tulip

博愛・思いやり・正直なこと・華美・恋の告白・真面目な愛

赤い花は、「恋の告白」

黄色は、「希望のない恋」「高慢」「いやなこと」「忘恩」
ニレ
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Elm

漢字では「楡」と書きます。エルムといった方が響きが良いので、喫茶店や洋裁店の名前によく使われます。

老木が多く、堂々としているので、「威厳」をあらわしています。

葉は、「熟考」「名誉」「尊敬」「元気・力強さ」をあらわしています。
ノバラ
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Eglantine

「詩」「天才」「才能」

「あなたはわたしの心をなびかせようとしている」

「素朴」「すべてが完全」
バラ
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Rose

花言葉の中でもっとも意味の多いのはバラです。バラ全体としては、

「美」「愛・恋」「無邪気・あどけないこと」「爽やかさ」

赤バラは、「恋」

濃い赤バラは、「内気な恥ずかしさ」

白バラは、「私はあなたにふさわしい」「無邪気な美しさ」

しぼんだ白バラは、「はかない印象」「無邪気を失うくらいなら死んだ方がいい」

黄バラは、「われわれはお互いに忘れよう」「嫉妬」「恥」「誠意のないこと」

一重咲きの花は、「単純・素朴」

一花だけのバラは、「私を美しいと呼ばないでください」

二つのツボミの回りに満開のバラを置いたのは、「秘密」

ツボミは、「処女」、赤いツボミは、「純粋で可愛い」、白いツボミは、「少女・青春・恋を知らない心」

葉は、「あなたは希望を持っていいのです」

トゲは、「厳格」を意味し、トゲのない満開のバラは「人をひきつける美しさ」ですが、

トゲのついた満開のバラは、「結婚」となっています。
ヒアシンス
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Hyacinth

この花全体では、「スポーツ・ゲーム」

青い花は、「愛情の変わらないこと」、紫の花は、「悲哀」「私は悲しい」、

白い花は、「しとやかなかわいらしさ」
ヒエンソウ
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Larkspur ラークスパー 飛燕草

ツバメが飛んでいるような花なので、この名前がつけられました。

「軽さ」「軽率」「信頼」「軽快」「野原の喜び」

ピンクの花は、「変わりやすさ」「移り気」

紫の花は、「高慢」をあらわします。
ヒナゲシ
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Corn poppy または、Field poppy

慰安・休息・心の平静・感謝
ヒマワリ
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Sunflower サンフラワー(太陽の花) 向日葵

「高慢」「光輝」「いつわりの富」

「私の眼はあなただけを見つめる」「偵察」「移動性」


*「移動性」をあらわしているのは、ヒマワリが太陽の動く方向に花の向きを変える

という俗説にちなんだ意味のようです。
プラタナス
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Plane tree Platanus 和名では、スズカケの木

プラトンが哲学を教えた学園(アカデミア)の森に、この木とオリーブの木が植わっていたというので

「天才」を意味し、日蔭樹として世界的に利用されているので、

「幸福・日蔭・保護」という意味にもなっています。
ホウセンカ
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Balsam

ちょっと触れただけでも種子が破裂するので、「短気」「軽蔑」

「冷ややかさ」「幼年」「若さ」という意味になっています。
ポプラ
Poplar

イタリア・ポプラ(黒ポプラ)は、「勇気」をあらわし、葉は、「優しい不安」を意味し、

葉裏の白いホワイト・ポプラ(白楊)は、葉が絶えずふるえ、葉の裏表の顔が違うのは、

昼と夜のシンボルだといわれ、「時間」の意味になっています。

ヤシ
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Palm

古代から、富・子孫・勝利・光を象徴する木で、「勝利」を意味し、キリストが受難した時群集が勝利のしるしとして、

その葉を路上にまいたので、「キリストのヤシ」「虐げられた無実」

ヤシの枝には、「勝利」「殉教」の意味があり、木には、「勝利」「逆境に耐える」「威厳」の意味があります。
ユリ
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Lily

聖母の純潔をあらわす花なので、結婚式の教会を飾る花、花嫁を飾る花になっています。

イギリスの花言葉では、帝王ユリは「威厳」、白ユリは「純潔・甘美・芳香」、

黄ユリは「いつわり・陽気なこと」、フランスでは、白ユリは「清浄・純潔・高貴・自尊心・誇り・高慢・無邪気・偉大」

黄ユリは、「不安」をあらわしています。
ライラック
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Lilac

フランス語では,Lilas(リラ)

思い出・愛の最初の感情・弱さ、野生の花は「謙虚・卑下」を意味し、

紫の花は「恋愛の最初の喜び」「好き嫌いの多いこと」「敏感なこと」「趣味が洗練されていること」

白い花は「青春の喜び」「若きものの無邪気さ」をあらわしています。
リンゴ
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Apple

旧約聖書に、イヴが蛇の姿をした悪魔に誘惑されて、禁断の木の実(リンゴとは書いていない)を食べたと

出ているので、花言葉ではリンゴの果実に「誘惑」「不従順」の意味があります。

フランスでは「もっとも美しい女性」という意味で、イギリスでは「最初に選び取る権利・高い評価」の意味があります。
レタス
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Lettuce

サラダの主役で、俗にサラダとも呼ばれています。この野菜から乳のような液汁が出るので、

ローマ時代に「乳の草(ラクトウカ)」と呼ばれ、それが変化してレタスという名前になりました。

「冷たい愛情」「「牛乳」「栄養」「幼児」の意味になっていて、いずれも牛乳に関係しています。

ワスレナグサ
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Forget-me-not

私を忘れないで・真実の恋・親切・好意
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